幕末志士伝

徳川幕府の終焉、幕末動乱の幕開けを告げる黒船来航

「志士」という言葉は「有志の士」を略した言葉です。こころざしもつ者といったところでしょうか。この「志」という漢字は、士と心が組合わさったものです。
もともと漢字というものは、象形文字と同じです。一文字一文字がものを形どった画です。「心」これはそのまま心臓を写してます。
漢の時代より伝わった書体であるてん書体(一万円札に押されている印鑑の書体です)の「志」を見ればそのまま心臓の形をしてます。
心の底からの意思・・・を象徴した言葉と言えるのではないでしょうか。絶対的な縦の命令系統がすべてであった頃の全盛期の徳川幕府の時代には、必要とされなかった、持つことすら許されることのなかったものです。

しかし幕府が揺らぎ始めた幕末、今まで抑え込まれていた思い・・・抑圧された感情が一気に吹き出したのです。
まずは、よい扱いを受けることのなかった諸藩自体が徳川への批判の芽を出します。
そしてそれは、次に藩に使える者たちの藩への不満の芽を出させます。そして同じ考えをもつ横の・・つまり同じ立場の者たちの心へと広がります。
その者たちは、お互いの意見を論じ合います。これが所謂「処士横議」と呼ばれたものです。
志士たちの中には、武士のみならず下士、郷士も含まれてました。つまり武士としては優遇された身分をもたなかった人たちが多かったのです。
そして自分たちを抑圧してきた身分というものに対して憤慨し、いつしかそれが直接的な行動として現れはじめるのです。 身分のない新しい日本をつくるという「志(こころざし)」持つ者として。